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産後ママのための栄養講座
第1部・栄養講座
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今日は、産後のお母様のための栄養についてお話します。
お母様は、赤ちゃんへ母乳をやりながら、家族の健康も担っているのですからご自身が健康でいることがとっても重要。そのためには、ご自身の食事に気をつけることです。

お母様の食事の内容が母乳に反映して、赤ちゃんの健康につながっていきます。ですから、毎日同じものを食べるよりは、いろいろな種類の食材を食べた方が、赤ちゃんにも様々な栄養が入っていくということになります。毎日偏りなく、バランスのとれた食事をしていただきたいと思います。

そうは言っても、妊娠前のような体形に戻したいという気持ちもあると思います。それらを踏まえて、まず栄養素の働きと、それがどんな食品に入っているかお話しましょう。
栄養素の働きについて知ろう!
食品は、大きく6つの栄養素に分けられます。最近では、これにポリフェノールを含めて7大栄養素と呼ばれることもあります。それらの働きは、大きく分けると「エネルギー源」「身体をつくる」「体調を整える」の3つになります。
六大栄養素
まず「エネルギー源」に変わるのは、「糖質」、「脂質」、「たんぱく質」。どれも生命維持に欠かせないものです。他にも身体の機能を円滑にする「ビタミン」なども無くてはならないものです。
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人間が一日に必要な摂取カロリーは、年齢や性別、体重、身長、ライフスタイルなどによって変わりますが、お母様方のほとんどは「身体活動II」にあたるかと思います。この「身体活動II」というのは、「座位中心の仕事だが、移動や立位での作業・接客など、あるいは通勤・買い物・家事、軽いスポーツ等のいずれかを含む」というレベルです。

一日の摂取カロリーの目安は、お母様の年齢が18歳~29歳なら2050kcal、30歳~49歳なら2000kcalとなります。さらに授乳中は、+350kcalが必要です。

この負荷カロリーは、砂糖や油で増やすのではなく、主食になる炭水化物類で日々2~3割増やすようにしてください。特に、玄米やライ麦パンがおすすめです。その他に、肉や魚、大豆製品を増やすことで、タンパク質のほかに鉄分やカルシウムなどのミネラルを増やすことができます。
身体をつくる栄養
美しい肌や髪、健康な内臓や筋肉、血管、血液などをつくるには、良質な「たんぱく質」と、「ビタミン」、「ミネラル」が必ず関わってきます。先ほど糖質を代謝するにはビタミンB1、脂質を代謝するにはビタミンB2、たんぱく質を代謝するにはビタミンB6とB12と申し上げたように、ビタミンB群はたいへん貴重な栄養素です。
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体調を整える栄養
代謝を促進したり、体の機能の調子を整えてくれるのは、微量栄養素の「ビタミン」、「ミネラル」を、毎日必ず摂ってほしいものです。糖質、脂質、たんぱく質を効率よく体内で利用できるようにするには、この微量栄養素が必要なのです。また、たんぱく質、ミネラルを吸収するには、糖質や脂質が不可欠ですから、お互いに作用を助け合う関係にあります。
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お母様の場合は、赤ちゃんにミルクをあげているわけですから、ご自身のためのにも、赤ちゃんのためにも、「ミネラル」と「食物繊維」はきちんと摂ってほしいものです。

授乳中に特に摂りたいビタミン
次は、ビタミンについてご紹介しましょう。人間に必要なビタミンは13種類あるのですが、その内から、特に授乳中のお母様たちに必要なビタミンをご紹介しましょう。

<水溶性ビタミン>
水溶性ビタミンは水に溶けて、体に蓄えることができないため、毎日毎食摂取する必要があります。水溶性ビタミンのほとんどはビタミンB群ですが、これらは乳製品・卵・魚・肉と一緒に食べないと不足してくることを忘れないでください。
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<不溶性ビタミン>
不溶性ビタミンというのは、体の中に貯蔵できる脂溶性のビタミンです。
特にビタミンA・D・Eなどは肝臓に貯蔵されます。
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授乳中に特に摂りたいミネラル
ミネラルの代表格は、鉄・カルシウム・亜鉛です。
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一度、自分が食べている食品を一覧表にしてみるといいでしょう。そうすると、いつもどんなものを口にして、どんなものを口にしていないかわかるはずです。そうして、特に授乳中はまんべんなく、様々な食品を口にするようにしていただきたいと思います。

授乳中の朝食
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産後のお母様は大変忙しいですね。だからといって朝食は抜かないようにして、朝・昼・晩ときちんと時間を決めて食べてください。朝食には、「脳や身体のエネルギーになる」、「体温を上げる」、「一日のリズムのセットアップになる」、「腸を刺激することで免疫力があがる」、「食べることで集中力と体力がアップする」、「疲れにくくなる」、「太りにくくなる」といった効果があります。

お子さんが朝食を食べているか食べていないかで、学校での集中力の差が歴然と出ています。また、運動などを始める年齢になると、運動能力にも差が出ると言われますので、きちんと朝食を摂っていただきたいと思います。 特に、ビタミン、ミネラルは吸収率が低いので、朝から補給していく必要があります。

授乳中に買い置きしておきたいもの
授乳中は忙しいだけでなく、買い物などにも出にくいことがあります。
また、時間がなくて手軽に料理したい時など、準備しておくといいものをあげてみました。
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授乳中の食事の基本
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子育て中のお母様には、基本的に「主食・主菜・副菜・副菜・乳製品・果物」を食べていただきたいと思います。毎日3食すべて、こういう食べ方は難しいとしても、1食、2食は必ずこの基本のように食べてください。

1プレートのお食事でもいいんです。レトルトのカレーを温めるなら、そこに冷凍してある野菜を入れてご飯にかけるだけでも、主食・主菜・副菜は満たされます。そこに小鉢の野菜と乳製品と果物を添えてください。
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